おせちの重箱の洗い方を知ることは、大切な重箱を長持ちさせるためにとても重要です。
おせち料理は年に1回新年をお祝いする料理。そのため重箱を日常的に利用する機会は少なく、「おせちの重箱の洗い方が分からない!」という方も多いのではないでしょうか。
重箱を使おうとしたら、
「キズがついている!」
「カビがはえちゃった!」
「匂いがとれない…」
などということは、絶対に避けたいですよね…
重箱は材質に合わせた洗い方が必須です!
この記事では、漆器の重箱のお手入れ方法を中心に、材質に合わせた重箱の洗い方、保管方法などを解説します。
正しい重箱の洗い方をしっかり理解し、新年のハレの日を気持ち良く迎えましょう!
目次
おせちの重箱を洗う前に材質をチェック!
重箱を洗う上で肝心なポイントは、まず材質をチェックすること!
材質によって、洗い方は大きく異なります。
主な重箱の材質は、以下の4種類です。
- 漆器(=木や紙に漆を塗り重ねたもの)
- プラスチック
- 陶磁器
- 天然白木
比較的安価に手に入るプラスチック製の重箱は、種類も豊富で手入れも簡単なことから、近年利用する人が増えていますが、昔からよく使われている一般的な重箱の材質は漆器です。
陶磁器や天然白木の重箱を見かける機会はなかなか少ないかもしれませんが、石川県の輪島塗や福井県の越前漆器など、貴重な重箱も存在します。
おせちの重箱の洗い方
おせち料理で使用した重箱の汚れは、油分、糖分、でんぷんが固まったものがほとんどです。
そのままにしておくと汚れが落ちにくくなるので、どんな材質の重箱でも使用後はすぐに洗うようにしましょう!
洗い方は、それぞれの取り扱い説明書に従うことが必須ですが、ここでは重箱の材質に合わせた一般的な洗い方を解説します。
漆器の重箱の洗い方
①汚れを軽く落とす
まず、水やぬるま湯で汚れを軽く落とします。
※熱いお湯は、漆器の傷みにもつながるので使わないようにしましょう。指輪などの金属類やたわしでキズをつけてしまう可能性もあるので、硬いものや尖ったものとは一緒にしないよう十分に注意します。また食洗機の使用もNGです。
②洗う
中性洗剤と柔らかいスポンジで、やさしく丁寧に洗います。
研磨剤入りのクレンザーや漂白剤は絶対に使用しないようにしましょう。
中性洗剤は、酸性洗剤やアルカリ性洗剤のような洗浄力はありませんが、「界面活性剤」という成分により、油分を浮かせて水で洗い流すことができます。手肌や食器の素材を痛めにくいので、食器用洗剤の多くは中性洗剤です。
最近は油汚れを落としやすい弱アルカリ性の洗剤も増えているので、パッケージに表記されている「液性」が中性であることを、しっかり確認しましょう!
③すすいだらすぐに拭く
十分に洗ったら、たっぷりの水ですすぎ、水を切ったらすぐにふきんで拭きます。漆器は水を長時間含むと、ひび割れの原因にもなります。
特に拭きにくい重箱の角は、割りばしにペーパタオルを巻いたものや綿棒を使うと、拭きやすいです。
④乾かす
しっかり拭いて水分を取った後も、さらに目に見えない湿気を取り除くため、1日程度置いてから収納するようにしましょう。
プラスチックの重箱の洗い方
①お湯につける
プラスチックについた油汚れは水では落ちにくいため、お湯につけ、でんぷんや油の汚れをまとめてふやかします。
※水につけると油分はかたくなるため、逆に落としにくくなってしまいます。
②洗う
中性洗剤と柔らかいスポンジで、やさしく丁寧に洗います。
ギトギトした油汚れが取れないときは、中性洗剤を直接かけ、洗剤をしっかり吸着させます。その後、ぬるま湯を入れて5分ほど放置、スポンジでこすり洗いしましょう。
プラスチックの重箱に、塩ひとつまみと水を入れてかきまぜた後、通常通り洗います。臭いは内部の傷に入り込んだ汚れが原因。食塩水を入れることで、汚れが塩分の濃いものに引き寄せられ、食塩水に汚れが流れ出てきます。
③すすいで、乾かす
しっかりすすいだら、ふきんで水気を取ります。その後はすぐにしまわず、湿気がこもらないよう、ふせずに陰干しして乾かしましょう。
プラスチックへの色移りは、天日干しすることで、色素を退化させることができます。ただ長時間日光に当てると、紫外線や熱によってプラスチックが変質する恐れがあるので、2〜3時間程度にしましょう。
陶磁器の重箱の洗い方
①汚れを軽く落とす
ペーパータオルなどで、汚れを軽く落とします。
※水やお湯のつけ置きはシミやカビの原因になるので、気をつけましょう。
②洗う
中性洗剤と柔らかいスポンジで、やさしく丁寧に洗います。ひどい汚れや臭いがとれないときは、重曹や食器用漂白剤の使用も可能です。
※かたいスポンジやたわし、研磨剤入りのクレンザーの使用はキズがついてしまうので NGです。
③すすいで、乾かす
しっかりすすいだら、ふきんで水気を取ります。
陶磁器は吸水性が高いので、水分が残ったままだとカビの原因になります。直射日光があたらず、風通しの良い場所で1日程度乾燥させましょう。
天然白木の重箱の洗い方
①汚れを軽く落とす
ペーパータオルなどで、汚れを軽く落とします。
※木製は水に弱いので、つけ置きは厳禁です。
②洗う
中性洗剤と柔らかいスポンジで、やさしく丁寧に洗います。
③すすいで、水気を取る
しっかりすすいだら、ふきんで水気を取ります。
④しっかり乾かす
水気を取ったら、念入りに乾燥させます。直射日光があたらず、風通しの良い場所で1日程度乾燥させましょう。
おせちの重箱の保管方法
おせちの重箱をキレイに洗ったら、翌年気持ちよく使うために、正しく保管しましょう。
よく乾燥させた重箱は、柔らかい布やペーパータオル、薄紙等で包み、できれば箱に入れて収納します。この時水分が残っていると、においやカビの原因になることがあるので、要注意です。
陶磁器、天然白木、プラスチックの重箱は、風通しの良い乾燥した場所での保管が望ましいです。
一方で、漆器は乾燥しすぎると痛みます。そのため食器棚などの低めの場所で保管し、乾燥しすぎを防ぐようにしましょう。また、お正月以外にも時々出し入れしたり、使ったりすることで、適度な湿度を保つことができ、漆器を長持ちさせることにつながります。
漆器の重箱にカビがはえてしまったら?
適度な湿度が必要な漆器の重箱でもカビがはえてしまうことがあります。「温度20℃〜30℃」「湿度60%以上」「食べカスの残りなどの汚れがある」という条件が揃うとカビの原因に…。
漆器にカビがはえてしまった場合は、
(白カビの場合は、取り除けるケースが多いです)
②【中性洗剤でも取り除けない場合】
消毒用エタノールを染みこませた布でカビを拭き取り、その後中性洗剤で洗う。
ということを試してみましょう。
しかし、黒カビの場合はご自分で取り除くのが難しくなります。重箱を長く使い続けるためにも、購入した店舗や専門業者に問い合わせることをおすすめします。
【まとめ】重箱の洗い方を知って、安心長持ち!
重箱は「材質に合わせて丁寧に洗うこと」が長く使い続ける秘訣です!
どんな材質の重箱も基本的な洗い方は、以下の通りです。
②中性洗剤とやわらかいスポンジで丁寧に洗う
③しっかりすすいで、しっかり乾かす
↓重箱の材質によって、特に気をつけるべきことをまとめます。
漆器 | ・長時間の水を含むと、ひび割れの原因に ・キズがつきやすいので、やさしく丁寧に扱う ・乾燥しすぎる場所での保管はNG |
プラスチック | ・油分汚れが残りやすいので、お湯につけて油分を浮かせて洗う |
陶磁器 | ・水やお湯のつけ置きは、シミやカビの原因に ・保管する際はしっかり乾燥させる |
天然白木 | ・水のつけ置きは、材質にダメージを与えるので要注意 ・保管する際はしっかり乾燥させる |
洗い方だけでなく保管方法にも気をつけて、おせち料理に使う重箱を長く大事に使っていきたいですね♪
㈱オージーフーズ おせち事業部
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