おせちの重箱の中で、ツヤツヤと輝く小さな果実。それが「金柑」です。
小さくて可愛らしいですよね。まるで黄金色の宝石のようです。しかし、おせちでしか金柑になじみがない方も多いとか。
小さいみかん?
どうやって食べるの?
そんな疑問をお持ちの方もいるはずです。
今回はそんな「金柑」の魅力について解説します。おせちに金柑を入れる意味や美味しい食べ方まで、たっぷりとご紹介。おせち以外で食べたことがない方も、きっと金柑が好きになりますよ!
目次
おせちに入っている金柑とは?
金柑は、みかんやオレンジほどよく目にするわけではありません。なかには、おせち料理でしか見たことがないという方も。一体、金柑とはどんな果物でしょうか?
金柑はミカンの仲間?
金柑はみかんと同じミカン科の植物ですが、キンカン属に分類されます。つまり、みかんとはちょっと違う果物ということです。
みかんは皮をむいて、甘くて美味しい果肉部分を食べます。一方金柑は、柑橘類にはめずらしく皮ごと食べることができます。
しかも、意外なことに甘みがあるのは皮の方。果肉は酸っぱくて種が多いのが特徴です。そのため、皮だけ食べるという人もいます。
金柑は、皮の甘みと苦み、果肉の酸味とのバランスが絶妙な果物といえます。
金柑の栄養素
金柑は小さな実をしているから、栄養は少ないでしょ?そんなふうにお思いの方、それは誤解です。ゴマや豆のように、小さくても栄養がぎっしりつまっています!
金柑の皮にはビタミンCが豊富に含まれており、風邪予防におすすめです。金柑は昔から咳止めやのどの痛み止めとして使われてきました。今でものど飴でよく見かけますね。
また、ビタミンCはコラーゲンを作る時に必要な栄養素ですから、美容にもおすすめです!
そして、果物の中ではカルシウムが多く、ビタミンEやヘスペリジンといった栄養素が含まれていることも金柑の特徴。そのため、血行促進や生活習慣病予防におすすめです。
さらに、金柑の皮やスジの部分には食物繊維が含まれています。腸内環境を整えたい方にもぴったりです。
おせちでよく見かける金柑の甘露煮は、丸ごと食べられます。よく考えられたとても良い食べ方ですね。
金柑の旬
金柑の旬は1月中旬~3月下旬です。美味しい金柑の見分け方は、「大きくて、重くて、色が濃い」ものを選ぶこと。露地栽培よりはハウス栽培されたものの方が、高品質なものが多いようです。
また、主な産地は、宮崎県。全国の約7割を生産しています。「たまたま」というブランドが有名です。有名ワインのように、出荷と販売の解禁日が設けられています。毎年、解禁イベントも開催されていますよ。
おせちに入っている「金柑」の意味
おせちに入っているのは、砂糖で甘く煮込んだ金柑の甘露煮であることが多いです。しっとりと柔らかく、ほんのりとした苦みと甘さが絶妙な料理です。
おせちに金柑の甘露煮を入れる意味は、金柑の名前にヒントがあります。
- 金柑を「金冠」とかけて、富に恵まれるようにという意味
- 名前に「ん」の字が入っていることから、金運アップの意味
金柑の甘露煮には、キラキラと美しい艶があります。鮮やかな黄色という華やかな見た目からも、金運が上がりそうな気がしてきますね!
なお、中国では、金柑の漢字を「金桔」と書きます。「吉」という字と同じ発音をするため、めでたい植物とされているそうです。金柑は、国を越えて縁起が良いとされているのですね。
”おせち料理以外の”金柑の食べ方
おせち料理のイメージが強い方は、「金柑=甘く煮てあるもの」と思うかもしれません。しかし、金柑は甘露煮以外にも美味しい食べ方があります。どれも金柑の味や特徴を生かしたものばかりです。
ぜひ参考になさってください。
生で食べる
農協職員の方もおすすめしている食べ方が「生で食べる」こと。完熟の金柑は甘みが強く、生で食べても美味しいです。
機会があれば、ぜひそのまま食べてみましょう。ヘタや大きめの種を取り除くと食べやすいです。
また、フルーツサンドにして、断面の色合いを楽しむのもいいですね!インスタ映えしそうです。
金柑ピール
お菓子作りが好きな人は、金柑ピールにして焼き菓子に添えるのもおすすめです。甘酸っぱくて、ちょうど良いアクセントになります。
また、少しだけ甘いものが食べたい時に、コーヒーや紅茶と合わせて一緒にいただくのも美味しいです。金柑ピールの食感を楽しみながら、ほっと一息ついてみては?
金柑ジャム
金柑ジャムは、パンやヨーグルト、ホットケーキとの相性も抜群です。ほのかな酸味と苦みがあるので、甘すぎないジャムが好きな方には特におすすめ。
金柑ジャムにお湯を注いで、ゆず茶のようにいただくのも美味しいです。体が温まり、風邪予防にも良いですね。
金柑のはちみつ漬け
ヘタをとってはちみつに漬けるだけで、簡単にはちみつ漬けが出来上がります。種を取って薄切りにすれば、1~2日で完成。
お湯で割ってレモネードのようにしたり、サイダーで割ったり、ヨーグルトにかけても美味しいです。手間をかけずに美味しく食べたいという方にぴったりのアレンジ方法です。
おせちだけじゃない!金柑は魅力がいっぱい
小さな果実の中にパワーがぎっしり詰まっている金柑。見た目からは想像できないくらい、栄養も豊富です。
縁起が良いとされているだけでなく、風邪予防や健康維持に役立つ成分がたくさん含まれているなんて、素晴らしい!
おせちに入っているように、甘く煮てそのまま食べるのもよし。生のままフルーツサンドにしたり、ジャムやはちみつ漬けにしても美味しい。ぜひ、普段の食事やティータイムに取り入れてみましょう。
おせちの重箱の中に金柑を見つけたら、金柑の魅力を思い出してくださいね。
㈱オージーフーズ おせち事業部
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