今回は、「たたきごぼう」がおせちに入っている意味と由来についてご紹介いたします!そもそも「たたきごぼう」のたたきって何??などの疑問についてもおせちに入る意味と由来を交えながら書いていきたいと思いますので、ぜひご一読してくださいね!
地域によっては、たたきごぼうに馴染みのない方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんなところも解明していきたいと思います。
目次
たたきごぼうは、スーパーでも見られるように、今や普段の食卓に上がる煮物おかずの一品。おせちに限らず、日持ちするきょうの料理にも使っていただけますよ!
ちなみに、おせちやのたたきごぼうは、”プロが仕上げた究極のたたきごぼう”です!
レンジでちょっと温めたりすると、やさしいお酢の香りと「やみつきになる味わい」ですので、ぜひご賞味いただきたいです!
▼よろしければ弊社「金のおせち」のHPもご覧ください。
https://totteokiya.com/?pid=143794670
ちなみにこの「たたきごぼう」は”後藤おせち食材ランキング”(私が勝手に作りました!)にも上位に入る食材のひとつです。素朴で優しい味わいがなんとも言えない絶品…!
皆様にこの魅力が伝わるよう熱い想いを込めてご紹介いたします!╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ !
「たたきごぼう」にはさまざまな意味が!
お正月にごぼうを使ったおせち料理といえば、「たたきごぼう」ですよね。シンプルなたたきごぼうですが、いろんないわれがある事をご存知でしたか?
という事で、そんな「たたきごぼう」に込められた、さまざまな意味をご紹介致します!
1)豊作の願いを込めて
豊作の象徴と言われている”黒い瑞鳥(ずいちょう)”の形や色が”ごぼう”に似ている、ということから豊作を祈願して食べられてきたのだとか。
ちなみに、「瑞鳥(ずいちょう)」とは、「おめでたい鳥」のことで、”ツルや鳳凰(ほうおう)”のことを言ったり、”めでたいことが起こる前兆とされる鳥”の事をいうそうです。
なんだか、豪華すぎて空想上の生き物みたいですね……!
※ちなみに、鶴の中でもタンチョウやオオヅルが「瑞鳥」と呼ばれるそうですよ!
2)地に根付いて安定する
ごぼうは地中深くまで、ほそ~く、なが~く根を張る野菜なので、おせちに限らず昔から縁起が良い食材として重宝されています。
「家や家業がその土地に根付いて安定する」という願いを込めておせち料理にも入れられているようです。
3)新年の健康を祈って
ごぼうは古くから薬としても重宝されていたことから、「新年の健康を祈る」や「延命長寿」という意味もあるそうです。
4)新年の開運を願って
”ごぼうをやわらかく煮て、たたいて身を開く”といったところから「ひらきごぼう」と言い、「開く」ということから”新年の運を開く”という意味もあるのだとか。
ちなみに、平安時代から由来のあるお正月に食べられる高級和菓子「花びら餅」をご存じですか?
この花びら餅の芯にも「ごぼう」が用いられるなど、ごぼうなしではお祝い事は語れないほど大切な食材なんですね!
たたきごぼうは「祝い肴3種」の一つ!
祝い肴とは、最低限お正月を迎えられ、祝うことができる、「これがなければ始まらない!」とされる品の事。
関東と関西など地域によって該当するものが違うものの、関西では田作りに代わって祝い肴にラインナップされています。
- 関東……黒豆・数の子・田作り
- 関西……黒豆・数の子・たたきごぼう
地域によって違いはあるのですが、たたきごぼうもなくてはならない食材、という事をご理解いただけたでしょうか?
関西で好まれる食材の一つですが、おせちやのたたきごぼうは地域に関係なく親しみやすい味わいに仕上げていますので、全国のみなさまにご賞味いただきたいです。
たたきごぼうの”たたき”って?
では、「いつも食べてるあの甘辛い”きんぴらごぼう”じゃダメなの?」と思った方!
いい質問ですっ!!(๑ÒωÓ๑)
たたきごぼうは、なぜたたく?たたき方に決まりはあるの?そんな疑問に答えていきたいと思います。
1)たたきごぼうとは?
簡単に作り方を説明すると、
- ごぼうを下茹でする。
- すりこぎなどの棒でたたく。
- 味付けをして完成。
です。
たたきごぼうには別名があって、先ほど由来でもありましたが、「開きごぼう」という名前から”運が開く”という意味合いがあります。
運を開く「たたきごぼう」は開運を願うここぞという時にぴったりというわけですね!
2)たたきごぼうをたたく理由は?
本来、ほとんどの野菜であれば火を通すために茹でて、味付けをしたら完成です。ここでひと手間加えることで、味のしみこみ方が変わります。
ここで”たたく”という作業がポイントになるわけです。
ごぼうは食物繊維が豊富な食材として有名ですが、繊維がしきつまっているので、たたくことで繊維がほぐれます。
「火を通す、繊維をほぐす、味付けをする」この3ステップをこなすことで、ただ茹でて味付けをするより断然美味しくなるためたたいているんですね。
3)たたきごぼうの”たたき方”の決まりは?
結論から言います。
「ありません!」
決まりはありませんが、「加減」というものはあります。どんなにストレスがたまっていても、たたきすぎはよくありません!(私も注意します……。)
たたきすぎればごぼうが割けてボロボロになってしまいますので、節度をもってたたきましょう。比較的やわらかい棒として、すりこぎや、包丁の柄の部分など使いやすいものを使ってくださいね。
ポイントとして、タオルや手ぬぐいなどで包んでからたたくと、衝撃も抑えられてよいですよ!(ただし、ごぼうから出たシミは落ちませんのでタオルで包む場合はご注意ください。)
たたきごぼうのレシピ
こちらでは、おせちやスタッフがたたきごぼうのレシピをご紹介します。
【材料:2人前】
〇 塩(下ゆで用) 小さじ2
【たたきごぼうによく合う調味料の分量】
〇 薄口醤油 小さじ2
〇 みりん 小さじ1
〇 酢 小さじ1・1/2
【作り方】
-
ごぼうを洗って縦半分に切る。太い部分は1/4に切り太さをある程度そろえることがコツです。
-
すりこぎや、包丁の柄の部分などを使ってごぼうを均等にたたき、5cmの長さに切る。ごぼうがつぶれない程度に繊維を崩すように。
-
ごぼうを酢水にさらし、キッチンペーパーなどで水気を切っておく。
-
いりごまをすり鉢で粗めにする。
-
すったごまに調味料をすべて混ぜ合わせる。
-
鍋にお湯を沸かし、小さじ2程度の塩を入れ、ごぼうを入れて3分茹でる。
-
茹でたごぼうを熱いうちに調味料と混ぜ合わせる。冷めていくと味がしみ込んでおいしくいただけます。
夕食の副菜としても簡単に作れて美味しくお召し上がりいただけますね。おせち料理やお弁当に使う場合は、冷ましてから盛り付けると味も染み込んでおいしく食べられます。
おせちやの”たたきごぼう”とは?
おせちや自慢の「たたきごぼう」を少しお話しさせていただきます!
メインとなるごぼうですが、おせちの製造にあわせて厳選したごぼうを仕入れています。ごぼう栽培で有名な青森県産。しかも、契約栽培で育てた香りの良い”秋ごぼう”のみを使っています。
みなさん、ごぼうの皮は剥かない方がよいって知ってましたか?ごぼうの皮にはポリフェノールが含まれ、皮がついていることで香りが良く出ます。
おせちやのたたきごぼうも、あえて皮を完全にむかず少し残しています。
そして、なんと!おせちやのたたきごぼうは……実は、たたいていません!
そうなんです、さっきあれだけ「たたくことによって味がしみ込んで……」、と話ししたのにも関わらず、たたいていないんです。しかし、ご心配なく!
たたきごぼうのプロが家庭ではできないような技で作っているので、ちゃんと中まで味も染み込んでいます。
たたいていないことで、ごぼうの歯ごたえや食感をしっかり楽しめます。
「たたかなくても、こんなに味がしみ込んでる~」とスタッフ一同ビックリしたのを覚えています。
ごぼうの香りと、すりごま&いりごまの香りが残るよう、丁寧に作りましたので、封を開けた時の香りも楽しんでいただけますよ!
話は変わりますが、おせちやのたたきごぼうは青森県産のごぼうを使用しているのですが、青森県はなんとごぼうの生産量日本一って知ってましたか??しかも二位の県と比べてもダントツの生産量なんです!
でななぜ青森県の生産量が多いのでしょうか?それは冷涼な気候と、土壌に秘密があるようです。寒く厳しい環境の方がごぼうには向いており、また火山灰土壌であるため1メートルくらいの深さまで石が少なく、根菜の栽培に適しているそうです。
青森県はごぼうの他ににんにくも生産量日本一。そしてなんといってもリンゴの産地としても有名ですね!2017年には全国のりんごの収穫量の半分以上は青森県とのこと。
本題からかなりずれてしまいましたが、おせちを食べる時期とりんごが食べられる時期はかさなっているので、私は今年の年末はおせちのたたきごぼうとりんごの夢の競演?!を楽しみたいと思います!
それでは話をたたきごぼうに戻していきますね!
たたきごぼうって作り置きできるの?
ごぼうは、ぜひ新鮮なものを使ってください。ごぼうの冷凍はオススメしません。
根菜類と言われる大根やにんじん、レンコンなどは冷凍してしまうと、解凍後に繊維の間に含まれている水分だけが失われ、筋っぽい食感に変わってしまいます。
また、色も黒ずんでしまうことがあります。ご自宅で調理したものも、日持ちの事は考えずに食べきってしまうことをオススメします。
フレッシュなごぼうを使って食べることが、たたきごぼうをおいしく食べる秘訣ということです!
たたきごぼうの意味の豊富さに驚き!
今回は、おせちの中の一品、「たたきごぼう」についてご紹介しました。身近な食材、「ごぼう」にこんなにたくさんの意味があるとは驚きでした。
お正月に、美味しいおせち料理で「たたきごぼう」をいただくときには、ごぼうに込められた思いを感じながら、ありがたくいただきましょう!
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