今日は以前行った、たけのこの有数産地である京都府山城への産地訪問時のレポートブログです。現地で撮ってきた写真や動画も一緒に掲載しますのでご覧くださいませ(⌒▽⌒)
ちなみに、当店おせちやのおせち料理の中で「京都山城産竹の子の土佐煮」として、こちらの京都山城産のたけのこが登場しましたね。上品な味わいが人気の逸品です。
とっておきのたけのこをご提供いただきありがとうございます!
目次
京都府山城地域とは
山城地域とは、京都府の南部に位置しています。
宇治市・城陽市・向日市・長岡京市・八幡市・京田辺市・木津川市・大山崎町・久御山町・井手町・宇治田原町・笠置町・和束町・精華町・南山城村の7市7町1村からなりたっています。
京都駅から車で約1時間。この日はあいにく早朝に雨。
とはいえ、「雨後の筍」ということわざがあるように、雨の後は筍が次々に出てくるということで、恵みの雨なんですね。
雨後の筍
「うごのたけのこ」と読みます。
雨が降ったあと、たけのこが次々ニョキニョキ出てくるところから連想して、似たような物事が相次いで現れることのたとえを表すことわざです。
たけのこを収穫する時間は朝早く!
この時、産地へ行ったのは4月の中旬のこと。2日前から続々とたけのこが出てきていている状況と聞きました。
農家さんにとって重要な繁忙期のため、お邪魔にならないように、一番の収穫の時間よりは少し遅めの朝8時頃に伺いました。
「朝8時でも早くない!?」と思われるかもしれませんが、実は、たけのこ農家さんは、朝3時くらいから畑に出かけるそうです。
たけのこ収穫が早朝の理由とは
朝3時って、まだまだ真っ暗闇だと思いますよね。早朝というよりは、深夜~夜明けの中間のような気もします(~_~;)
農家さんにどうしてこんなに早くの時間に収穫するんですか?と質問してみました。
たけのこ収穫が朝早い理由は、イノシシなんですって。
ちょこっと頭を出したたけのこを、イノシシが掘って食べてしまうので、イノシシとの戦いだそうです。野生の動物の勘ってすごいですね。
2ヶ月前から予定を組んでいたのですが、たけのこが全く出ていなくても取材にならないし、いっぱいでてくると農家さんが忙しすぎて取材ができないという、予測不能のためとっても調整が難しかったです…。
取材にご協力くださったたけのこ農家さん、本当にありがとうございます!!
競り場で評価が高い良質なたけのことは
良質なたけのこが育つ畑
山城でも有数の農家さんで、グループのリーダー的存在の方の畑をまずは見せていただきました。
雑草をきれいにとって整備されていて、このお手入れはたけのこの質に関わってきます。たけのこは、粘土質の土のほうがやわらかくて良質のものができるそうです。
どのタイミングを狙って収穫するのが良いか
土から出るか出ていないかくらいの埋まっている状態で収穫するのが良いそうです。その方が乾燥もしていないのでより良い状態で収穫できます。
京都山城産は色が白く、「白子」(しろこ)といわれ、筍のなかでも価値が高いものとして知られています。皮目の色も白いので、よりよい筍ということが外目にもわかりますね。
外にでているものほど、皮が茶色くなり、肉質がスジっぽくなるんですって!
私はたけのこの里というお菓子が大好きで、たけのこはあのお菓子のように茶色くて太くて大きいのが価値が高いのかと思っていました…(笑)。が、あんな形で地上に出てきた筍は実は価値が低いんですね。
大きくなって穂先が出てきたのを穫るのと、埋まった状態で穫るのとでは、競り場にならんだ時に価格が違ってくるそうです。
勉強になります!そしてたけのこの里は大好きです!!(≧▽≦)ゞ
競り場に並ぶ良質なたけのこ
こちらの写真の手前に写っているのが、グループリーダーさんのたけのこです。
奥に並んでいる他のたけのこよりも、ほんのり白っぽいのがわかりますか?(画像だとわかりづらいですね( ̄◇ ̄;)私のスマホ撮影で失礼します)
競りでついた価格は、なんとkg単位で5倍くらい違っていました!!
たけのこの競りは一山ずつ行われます。競りを引っ張る方が一山ずつ棒で指して、暗号のような掛け声がかかります。それぞれ指で指値(指でやるから指値(さしね)ですね。)を表示して、一番高いところで競り落とされます。競り落とされるとカードのどこの業者さんかを表示して記していきます。
なんとも原始的ですが、とてもスムーズであっという間に次から次に価格が決まっていきました。
この日1日で競り場だけでも20tもの筍が集まっていました。この競りは、5月15日頃まで続きます。
競り場の風景です。一山ずつ競り落とされて、価格が決まったたけのこを運ぶために大きなカゴにひとまとめにしていました。
たけのこを茹でる業者さん
競り落とされたたけのこは、市場経由で全国の店頭にも並びますが、そのほとんどが加工に回ります。たけのこの水煮になるんですね。
そうしないと、鮮度が落ちてしまって食べる時期も限られちゃいますからね。年中たけのこが食べられるのも、この旬の時期に一気に水煮にして缶詰にしてしまうからです。
なので、競り落とされたあとはすぐにこの近くの加工工場へ運ばれ、この大きなオリのようなカゴごとドボンと水煮になっていきます。工場の中はたけのこのいい香りが漂っていますが、鮮度はどんどん落ちていくので早く茹で上げてしまうように加工工場は大忙しです。
ちなみに、京都山城産のたけのこは東京のスーパーではあまり見かけたことがありません。
こんなにたくさんあるように見えても、ほとんどは契約している料亭などのお店や食品メーカーさんに売られていくようです。
きっともし東京で見かけたとしても、数が出回っていないので、そのぶん高価だと思います。本当に貴重ですね。
筍の豊作予想
毎年注目される京都山城産。
前年の年の夏に雨がしっかり降ると豊作になります。
ただし、山城地域の中でも、たくさん出るところと、出ないところがあるんですって。それは山を遠目に見るとよく分かります。
竹が青々としているところは良くて豊作、黄色っぽく枯れている色をしているところは出が悪いということです。
一目で見える範囲でもそれだけ色が違って見える、その違いは雨の量。同じ山城地域でも、雨量がちがうことで収穫量も変わるんだそうです。
もうそれは毎年神頼みですよね。農家さんのご苦労が絶えないことを知り、改めて感謝の気持ちをもって、たけのこを大切に味わいます!ありがとうございます!!
あとがき
ほんのり白っぽいたけのこを見るだけで、あのきめ細やかさ、柔らかさが思い出されます…おいしそう…!!
たけのこ農家さんたちのお話を直に聞くことができて、実際にたけのこを収穫する姿も拝見させていただけて、目からウロコの情報もいただき感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます!今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
春ももうすぐ。待ち遠しいですね。春と言えば、たけのこの美味しい季節!
たけのこがスーパーに並びだすと、一気に春という感じで、お花見や遠足、運動会といった行事を思い出します。今年も早くたけのこごはんをおにぎりにして行楽に持っていきたいです♪
ではでは、今日もブログをお読みいただきありがとうございます!
また産地訪問記の記事を更新いたしますので、おせちやブログをどうぞお楽しみに(*^-^*)
株式会社オージーフーズおせち案内人中井
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