今回わたしは、黒豆を製造していただいている兵庫県のメーカー・「ハリマ農業協同組合(JAハリマ)」さまへ行ってまいりました!訪問の時の様子を詳しくレポートいたします。
目次
JAハリマさま訪問の様子を動画でご覧ください!
JAハリマさまを訪問した時の様子を動画でお届けいたします♩
動画のはじめに登場してご挨拶しているのが当店の店主・高橋です。
今回は、黒豆の畑にも連れて行っていただき、まだサヤがつく前、原料の豆になる前の大事な工程も取材できました!
新大阪から車で約2時間、兵庫県宍粟市へ
わたしにとって兵庫県で最初に思い出すのは神戸でした。神戸と言えば神戸港、海、というイメージでしたが、兵庫県は海だけでなく山もある風光明媚なところだと、おせちの取材を通して初めて知ることができました!
新大阪から車で移動すること2時間。だんだんと山が多く畑も多くなって、ところどころ川が流れ穏やかな場所が続いてきます。
宍粟市に着く途中に「揖保川」が流れていました。
そう、みなさんご存知のお素麺やさん「揖保乃糸」はここにあるんですね。兵庫県だなんて、実は全然知りませんでした。その昔、物を運ぶ手段があまりなかった時代は、質のいい小麦、質のいい塩が近郊で採れて、しかもおいしい揖保川の水があったので、素麺づくりが盛んだったということです。
揖保乃糸が作られている「たつの市」にの隣りに位置する宍粟市へ到着です。
兵庫県宍粟市
兵庫県宍粟市・・って読めますか?
おせち担当になって初めて来たのが、この「宍粟市」ですが、宍粟市・・・難しい漢字ですよね。読めますか??私は最初全く読めませんでした。これで「しそうし」と読みます。
もともとは「しさわ」という地名で、「し(石)」と「さわ(沢)」が多い土地、というのが由来と聞きました。
確かに風光明媚なのどかで緑の多いところで、川にキレイな水が流れていて、石も多くありました。
宍粟市の名水
そこでJAハリマさんへお邪魔する前に、水の名所に連れて行っていただきました!
宍粟市はその由来から清涼な水が流れることで有名で、宍粟市の名水11か所には県外から水を採りに訪れる方もいらっしゃるそうです。
そのうちの一つ「文殊の水」へ行きました。実は平成21年の水害で使用できなくなっていた期間がありましたが、地域の方の尽力で今ではおいしい水を飲むことができるようになったそうです。
店主の高橋もしっかりあやかって喉をうるおわせていただきました。
天然鮎
ちょうど着いたのがお昼時間だったので、食事をごちそうになりました。
福知渓谷の途中にあるお食事処「兵衛」さん。
なんと、天然の鮎!うれしい!その土地ならではのものをいただけるのがこのおせち取材出張の醍醐味でもあります!
天然鮎のお味は・・・、しっとりして味が凝縮して、鮎特有の香りが高く美味でした。
「兵庫県産 黒豆」とは
さて、やっと本来の取材の目的黒豆です。
おせちと言えば、まず最初に黒豆を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
実は年間を通して黒豆の煮ものはスーパーで並んでいて、お惣菜のひとつとして食べられています。
でも、おせちとなると急に敷居が高い食材になりますよね?
それもそのはず、おせち用に使われる黒豆は、粒が大きかったり、産地にこだわっていたり、通常売られているものとは少し違うかもしれません。
「兵庫県産 黒豆」は、兵庫県で生産された黒豆だけを厳選して使用しています。
しかも、この黒豆は、メーカー基準の3Lというとっても大きなサイズの黒豆を厳選しているから、本当に大きい!食べた時の満足感が違うんです。
取材した日は大型台風が午後からくるという予報で、ちょうど花がついたばかりだったのでJAハリマの岡崎課長も少々心配のご様子でした。
これが黒豆の花です。むらさき色の小さくて可憐な花ですね。
枝のところにちょこんとついているので、遠くから見ると全く見えません。雨風に守られている格好なのですね。台風からも守られてほしいです。
ここが違う!JAハリマさまの「兵庫県産 黒豆」が美味しい秘密【製造の秘密・こだわり】
原料産地の優位性
JAハリマさんで炊いていただいている黒豆は、兵庫県産のものに限定しています。
兵庫県は黒豆づくりには適した水はけのいい畑で、気候も昼夜の寒暖差が大きいので黒豆を育てるのに適した土地なんです。
産地が限定されているからこそ、安定的でいい製品ができるんですね。
厳選した黒豆原料を使用
豆にはサイズがあって、M、L、2L、3L、と段階があります。
それをより分けるのはまずは機械ですが、その後、手作業でしっかりと品質のチェックがされています。
黒豆の収穫はいつか知っていますか?
6月に種が植えられて順調にそだてられた黒豆は、10月に黒豆の枝豆として収穫ができるようになります。ただし、それは枝豆として食べられる分だけ。黒豆原料としての収穫は、この後しっかりサヤに入った状態で枯らして乾燥させて、10月下旬から11月にかけて収穫されます。
その枯れたサヤから採られたのが黒豆の原料豆となるわけです。長~い道のりですね。
採られたあとも充分に乾燥させるため、ほぼその年には使われず、昨年までに採れた原料を使っています。
丁寧な手仕事
乾燥豆の状態で厳選された黒豆を、さぁ、炊き上げる工程です。
ここでは、浸水→炊き上げ→糖蜜漬け→炊き上げ→糖蜜漬け→パック詰め→加熱、と3日かけてしっかりと大きな黒豆の中まで味を浸透させていくことで、しっとりやわらかい黒豆ができます。
最初は小さくて真ん丸の固い乾燥豆だったのが、3Lという大きな楕円形の黒豆煮に変わっていくのがとっても不思議ですね。兵庫県産の黒豆は黒豆の皮が薄いので、炊いた時のお豆の給水率が高いようです。
パック詰めの際にはつぶれた豆や皮が破れてしまった豆を取り除くことを丁寧に手作業でやっています。
だからこそ、一粒一粒ツヤっツヤの輝く黒豆が出来上がるのですね。
メーカー情報
JAハリマさんには黒豆の加工だけでなく、その原料もこだわってつくっていただいています。
農家さんの指導から、種の供給まで、最後にわたしたちの口に入るまでの最初のところから携わられているので、安心してお任せすることができています。
黒豆の種づくりも、出来た黒豆を撒けばいいわけではなく、原種との掛け合わせで種づくりを毎年欠かさずやっているので、その品種の品質が保たれていることを知りました。
あとがき
縁起をかついで食べられるおせち料理。
黒豆は、「黒くなるまでマメに(マジメに)健康に働けるように」という想いが込められています。
今も農家さんが、黒くなるまでマジメに働いていただいて、作られた黒豆原料。そしてそれを丁寧に加工していただいて初めてこの商品ができるというその価値の深さを改めて考えさせていただける取材となりました。
この商品、この裏側を知ったらもっともっとおいしく食べていただけると思います!
おせち料理の黒豆に込められた意味や由来をより深~く知りたい方はこちらのブログ記事も読んでみてくださいね。
https://www.osechiya.aussie-fan.co.jp/osechi/osechi-imi/156/
中井
最新記事 by 中井 (全て見る)
- にしんの昆布巻~おせちやスタッフが行く産地訪問記!~新潟県 - 2018/10/18
- 黒豆~おせちやスタッフが行く産地訪問記!兵庫県 - 2018/10/02
- 伊達巻~おせちやスタッフが行く産地訪問記!~石川県金沢市 - 2018/09/21